スーパー林道からは往路を北上して行く。
彼是20年ほど前になるだろうか、この辺り一帯は背丈を越える笹薮に覆われていた。
しかし樹々の成長と共に低い笹原へと変わり、随分と歩き易くなった。
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寒気が強まったのだろうか、歩いていると手の甲が冷たくなり痛いほど。
その為以降は藪漕ぎ用の革手袋をして行く。

少しで1499m峰へ到着。
ここで昼食休憩にしようかと思ったが、山頂はガスが舞っているので断念し先へ進む。

その先で白髪岩方面と巻き道の分岐へ到着。
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白髪岩手前のビューポイントで休もうかと思ったが、未だガスが舞っている様で、そちらは断念。
時刻は12時少し前なので、ここで昼食休憩する事にした。
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ノンビリと休んでいたが、時刻は13時近くになり、次の目的地へ向かう事にした。
ところが、ザックを背負うと目の下に動くものが。
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写真を撮ってみるとどうやら蝶の様で、いつの間にか笹原に置いたザックに取り付いていた様だ。
そのうちに飛び立つだろうと暫く待っていたが、身体のあちこちへ移動はするが一向に離れない。
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この時期は汗の養分を求めて、顔に取り付いたりする蝶が多い。
特にアゲハ蝶に顕著だ。
その為今回も汗を吸っているのだろうと思っていたが、それにしても時間が長すぎる。
優に5分は越えている。
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その為業を煮やして、強制的に退去して貰った。
そっと指を添え、そこに乗った蝶をそのまま笹に移動させる。
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羽ばたきはするが、飛び立ちはしない。
どうやら羽化したばかりの様だ。
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帰宅後に調べてみたら、アゲハの仲間でウスバシロチョウ(薄羽白蝶)と呼ばれている様だ。
ザックを背負った拍子に押しつぶさなくて良かった。
それにしても、滅多にない経験をさせて貰いラッキーだった。

そこからは白髪岩西面を巻いて行く。
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白髪岩と物見山間のコルからは、二重山稜の西尾根へ入り物見山を巻いて行く。
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物見山を過ぎた辺りから、暑くなりだした。
どうやら寒気が抜けた様だ。
やがて南稜コルへ到着。
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ここからは予定通り稲含山へ向かう。
素直に尾根を登れば比較的楽なコースだが、クサタチバナのあるルートは急斜面の足元が崩れ易い。
その為山行の最後に最も脚力が要求され、少し躊躇するが予定通り行ってみる。

コルの少し先の小群落は、未だ花は健在だった。
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これなら目当ての場所も未だ咲いているだろうと、期待して進んで行く。
やがて入口へ。
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そこから高度を上げて行くと、徐々に群落が広がって来る。
此処のところ夜の気温が低く、未だ最盛期を維持している様だ。
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高度を上げて行くと、群落の只中。
未だ咲き誇っていた。
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この辺りから陽が射し込み出し、無風状態と相まって暑さが増してきた。
蒸し暑いが、忍の一字で高度を上げて行く。
足元の茎を踏まない様に気を遣いながら登るので、結構時間と労力を使う。
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やがて樹冠から青空が見え出した。
どうやら尾根が近づいた様だ。
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その先で一旦群落は途絶える。
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再び群落が出て来ると、その先には尾根が間近に見えて来た。
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やがて尾根へ出て、その先で山頂へ到着。
残念ながら、近くも霞んでいて眺望は楽しめない。
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それでも辿ってきたスーパー林道や白髪岩は眺められた。
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東から北にかけては、比較的見え易い。
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時刻は15時。
流石にこの時刻では、山頂は無人になっている。
その為眺望は余り良くないが、山頂で暫くノンビリしてから下山した。
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